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肺炎の予防:①牛舎の環境を改善すること(寒さについて)

更新日:2022年6月3日

 前回は、牛舎の環境改善におけるアンモニアについてお話ししました。

今回は牛舎の環境における寒さについてです。今、寒さについて言われてもピンとこない人が多いとは思いますが(筆者が住む北海道も20度超えです…)、とりあえずお付き合いください。

 皆さん、1ヶ月齢以下の子牛が寒さによってストレスを感じる温度は何度でしょう?正解は9度以下です[1]。意外に高いですね。ちなみに親である泌乳牛では-24度以下[1]だそうです。子牛が寒さに弱い理由は

 ①親牛に比べ、皮下脂肪が少ない

 ②発酵タンクであるルーメンが未発達である(ルーメンは発酵することで熱を持つ)

この2点が挙げられます。

 では子牛の体のどの部分温めれば良いのでしょうか?筆者は①免疫を司る腸管があるお腹と②太い血管が通っていて鼻からの病原体を助けてくれる首を温めれば、子牛をほぼ寒さから守ってくれると考えます。

 しかし、粗飼料高騰のご時世の中、ワラや麦稈も大事になってくると思います。写真のような子牛ベッドはいかがでしょう?床の冷えを守ることができ、ベッド内に敷料を入れればいいので、敷料の節約にもなり一石二鳥です!

[1] 山本禎紀、家畜の温熱環境生理学(5)、65、p833-838、 養賢堂、2011


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