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肺炎の予防:①牛舎の環境を改善すること(アンモニアについて)

 筆者がぎっくり腰を起こしてしまったため、肺炎シリーズが途絶えてしまいました。皆様、いかがお過ごしでしょうか?

 ところで皆さんの牛舎の床換えの頻度はどれくらいですか?敷料の種類に関しては省略しますが、床換えの頻度が少なくなれば、自然と牛舎内のアンモニア濃度が高くなってきます。牛舎内のアンモニア濃度が高くなれば、親牛はもちろんですが、子牛は特に床からのアンモニアのダメージを受けやすくなります。

 では、アンモニア濃度がどのように牛に対してダメージを起こすのでしょうか?普段、牛の気管支の粘膜には(人間もそうです)、①線毛と②杯細胞(図では省略)というものがあり、

 ①線毛はウイルスや細菌を体外(咽頭)へ押し出そうとする

 ②杯細胞は粘液を出して、ウイルスや細菌を包み込む

 牛の気管支は二つの作用[1]で守られていますが、アンモニアはこの二つの作用を弱めてしまいます。アンモニアは間接的にウイルスと細菌の侵入を助けてしまっているのですね…



(清肺湯Navi(小林製薬株式会社) https://www.seihaito.jp/structure/index.htmlより引用)

[1] 稲葉睦、加藤敏英ら:子牛の医学、pp174、2014





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