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細菌性腸炎(下痢)〜大腸菌〜について

更新日:2022年3月9日

 前回はウイルスによる腸炎について書きましたが、今回は細菌による腸炎について見ていくことにしましょう。

 細菌性腸炎の原因菌として真っ先に思い浮かぶ菌は何でしょうか?皆さんそれぞれ違うかもしれませんが、私は大腸菌が一番に思い浮かびます。

 なぜならば母牛の糞便の中に大腸菌が含まれていて、分娩舎の敷料などにいますし、更に和牛の場合は母牛の乳頭が糞便で汚れていると…大腸菌は子牛の体内、腸管内へ簡単に入っていくことができるからです。

 大腸菌による腸炎の症状の特徴は黄色の水様性下痢便です。また下痢による脱水(前回のウイルス性腸炎でも書いた眼の陥没など)症状がありますが、農家の皆さんが一番わかりやすい特徴は「便の匂いが甘酸っぱい[1]」です。

 生後1週間以内で牛が水様性下痢であり、その便から甘酸っぱい匂いがする場合、大腸菌による腸炎である可能性が濃厚です。

 

 


[1]稲葉睦、加藤敏英ら:子牛の医学、pp229、2014





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